情報コミュニケーション技術(ICT)は、ジャーナリズムとメディア教育に新風をもたらした。戦略的、参
加型の教育のビジョンがなければ、ジャーナリズムとメディア教育は民主的で参加的な情報社会でのプロジ
ェクトを推進する際には機能しないだろう。同じように、戦略的、参加型の教育のビジョンがなければジャ
ーナリズムとメディア・リテラシー教育は、訓練と雇用の関係で世界中が経験しているギャップを埋めるこ
とができないだろうし、政府の政策やメディア制作者に対して建設的な影響を与えることもできないだろう。
とりわけサイバー空間における専門家と市民の実践に対しても建設的に影響することはないだろう。ジャー
ナリストとメディアは社会と国家間において決定的な位置を占めており、メディア・リテラシー教育を初等
教育から導入する公の政策を要請している。メディアは知識の源であり、発展のための道具であり、シティ
ズンシップの母体であり、「社会的存在」や平和を構築する源である。究極的な課題は、各機関が有機的に
連携した情報社会の到来である。各機関が有機的に連携した情報社会の到来により、「解放されたジャーナ
リズム」訳注1が確立できるかどうかが課題である。南側諸国におけるメディア教育実現の主要な障害のひと
つは、このように報道の自由が確立されていないことにある。