テレビが規制される理由、規制のために使われるメカニズム、そして規制が適用される対象について、特
にその文化的な目的と人権に言及しつつ、全体的な見通しを提示する。テレビ局が民主的な妥当性を持つ独
立した組織になるための、様々な規制の仕組みと主な規則、手法を研究する。
著者は、テレビの希少価値という正当性の終焉にも関わらず、デジタル化の集中は、番組内容や広告、その
他一般の価値観をめぐる問題への放送局の権利と責任を増やすと考え、テレビの継続的な規制に賛成する。
結論では、国がデジタル化の未来へと進むにあたり、規制の目的と運用をどう変えていくかを提案する。イ
ギリスの規制機関であるOFCOM を例に挙げ、規制当局が、規制範囲を割り当て・管理する現在の使命に
加え、どのようにメディア・リテラシー教育における主導的役割をとれるかを考察する。
規制が本当に効果的で市民に受け入れられるものであるためには、広い範囲でメディア・リテラシー教育に
頼る必要がある